クリスマス、文字通り表情豊かにやってみました和菓子!佐藤屋流です。

聖者の行進2015-2世間でもけっこうな数のお店がすなる「クリスマス和菓子」と言うもの。
佐藤屋は、数年前までは毎日店頭に並べておりましたものの、なんだか
特徴もないし、面白くないな~と思ってやめてしまっておりました。

しかしながら、毎月毎月、ご依頼をいただきます特注の生菓子の中で、
先日の藤崎さんでの催事や、一件ずつのご注文へのお応えの仕方を
評価いただいたのか、可愛らしくつくる感じのものの人気がぐっと出てきた
感じがいたしておりました。

また、先日のハロウインでも、ハロウインの生菓子を店頭で、限定販売を
しておりましたところ、あっという間に口コミで広まり、店頭のものが一気に
売切れまして、大変なご高評をいただきました。

サンタ色々な表情その際に、大変なご高評をいただきました要因のひとつ?となっておりましたのが
この、ぜ~んぶ顔の表情が違ってるってところでした。

よって、今回のサンタさんも実はぜ~んぶ顔を変えてお出ししております!
よほど特注で、どうしても顔を一緒にして、とお申し付けをいただきましたらば、
そうさせていただきますが、基本的にはどれも顔が違います!

「私のとこだけ」の顔をした和菓子、なんて素敵だと思うんです。
僕ら作る側は、一個ずつ、皆様に向けて心を込めて作っているつもりで
いたとしても、それが伝わるかどうかは、なかなかわかりません。

でも、こうして一個ずつ違う顔になってたとしたら、それぞれを作るときに
込める手間も頭もより一層でございますから、伝わるのでは?と。

店頭でのご予約中心での販売、百貨店さんでの取り扱いは勿論なく、
山形市外でご購入をいただくことはできませんが、是非ご覧になりに、
山形までおいでをいただけたら、と願ったり妄想したりしております八代目でした。

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佐藤屋仙台初上陸、藤崎さんでの山形展のお知らせ!

山形、佐藤屋八代目の生菓子ものすごくバッタバタしております八代目でございますが、それもそのはず。
今年は過去最高にイベントに出展させていただいております!

そんな中で今年最後の催事出店のお知らせでございます!

【11/13(金)より/17(火)までは仙台藤崎さんへ佐藤屋出展!】

と言う訳で、八代目初の仙台出展でございます。
藤崎さんがどこにあるのかも存じ上げない田舎者ですが、精一杯に
楽しみまして、お客様にもお楽しみいただけたら、と気合を入れて
臨ませていただきます~

今回は、なんと老舗の佐藤屋としてのお誘いではもちろんありまして、
乃し梅をはじめといたしました「完熟梅」の山形伝統の菓子をお持ち
いたしますのは勿論なのですが、最近の八代目の面白さにも目をかけて
いただきまして、初登場ながら「実演スペース」もいただきました~

と言う事で、先日の新宿高島屋「ワカタク」や、日本橋三越「本和菓衆」でも
コアなファンの皆様にご高評をいただきました、八代目流の生菓子を
作るところからお披露目させていただきます!

山形、佐藤屋の生菓子「菊慈童」こんな形の、伝統の意匠のものに、ちょっとひねりを加えたものや、
最初の写真の様な可愛らしいもの、お客様からのオーダー品まで含めて、
いただきました実演スペースとお時間で、可能なものはやれるだけやって
参りたいと思っておりますので、お楽しみに!

さらに、一部ではやはり、コアなファンのいらっしゃいます八代目好みの、
「菓子楊枝で切れる、京仕込み【おはぎ】」も、毎日作りたてをお届けします。
こしあん、粒あん、ぬた(ずんだ)、黄な粉に加えて今回は「ラム酒あんクルミ」が
限定販売となります~!これは初の製造につき、是非おためしくださいませ!

 

山形、佐藤屋のラム酒とレモンと黒糖の羊羹「りぶれ」【八代目の代表作は、仙台でうけるのか?!変わり種ももちろん!】

もちろん、ラム酒とレモンと黒糖の羊羹「りぶれ」や、乃し梅チョコ「たまゆら」など、
お酒ともあいますよ~とおススメをしております変わり種で、八代目の代表作と
なっております菓子たちも登場いたします!

試食も多めにお持ちして、仙台の皆様からのジャッジをお願いしたいと
思っておりますので、ぜひ山形展の会場へお運びいただきまして、「今」の
佐藤屋をご覧いただきたいと思います!

お待ちしております!

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【上山桜フェス2015】遅くなったけど、楽しかったコラボ企画のご報告!

上山桜フェス2015.豆と麦とさんとのコラボにて奮闘する佐藤屋八代目、佐藤慎太郎大変遅くなりました、が既にご挨拶と化しておりますこのブログ。
更新する気はあっても、なかなかに忙しくしたりしてると疎かになる私を
許してくださっている読者の方がいらっしゃることだけが励みだったり。

さて本日は、去る3月8日に行われました「かみのやま桜フェス2015」のご報告をば!
思えば第一回には「山形美人塾」さんとの和装コラボで出展。昨年は「チームラム」さんとの
コラボで出展。実は皆勤賞です!
そして今年は、昨年の同じイベントにてチームラムさんの一員として、一日中ずっと前かがみで
必死にコーヒーを淹れ続けてくれた「豆と麦と」のあべくんとのコラボ!

一年前から遊ぶ計画を立てながらも、私の不義理によりないがしろにされていたというのに、
優しくいつでも待ってますと言ってくれていたナイスガイとのコラボは、やっぱり楽しかったです!
いろいろあったけども・・・

波乱の幕開けにて

終わってみれば楽しかったこのイベントでしたが、幕開けは波乱でございました。
もう山形に戻って初めて自信喪失しそうだったくらいに・・・

そもそもが今回の企画は、「ライブ感のあるコラボ」をして、皆さんに「和菓子とコーヒー」の
コラボを「一緒になって楽しんでもらおう!」みたいなとこを目指しまして立案。

結果、昨年同様、一杯ずつあべくんがコーヒーを淹れ、その待ち時間に、お茶請けの和菓子を
ご自身で作ってもらうワークショップをしよう、となりました。
もちろんコーヒーとのせっかくのコラボですから、やはりちょっとチャレンジしたものが良かろうと
思いまして、考え抜いた末?に出てまいりましたのが「桜餅焼いてみようワークショップ!」

ホットプレートを持ち込み、焼き皮の桜餅を皆さんにご自身で焼いてもらい、そこに一風変わった
トッピングで白餡・クリームチーズ・ナッツ類・ドライフルーツ各種などをお好きなスタイルで
盛り付けていただきまして完成させよう、と言う形に。

思えばこの「ホットプレート」が曲者でした。

なんだかんだでバタバタしてて、朝までかかって準備をし乗り込んだ上山。
場所の準備などはほとんどあべくんがしてくれていまして、搬入もスムーズに終わり、設置も完璧?!
楽屋スペースで和装にさっと着替えまして、いつも通りの羽織姿にニット帽に。

ホットプレートに電源入れて、コーヒー用の湯沸しポットに電源入れて。
さあ後はあったまればスタートだ、の頃には何故か会場でもっとも奥まった場所にある僕らの
ブースの前は行列が・・・

かみのやま桜フェスにて、手作り桜餅ワークショップでの佐藤屋、佐藤慎太郎
この辺であせったわけではありませんが、先頭にお並びいただいたお客様は、あまりの
待ち時間に(11時開始のイベントなのにそれより前に並んでいただいておりましたし)、一周してから
くるね、のお言葉でしたし。それでも並んでくれてた方は、モンテディオのサポーターさんでブログも読んで
くださってるなんて聞いたりで、焦ったとこもあったのかもしれません今思えば・・・

結果から言いますと「焼けませんでした桜餅!」

モンテディオサポ様ご家族にて挑戦された一番手のお客様。
ところが、通常であればお玉で生地を鉄板にのばしまして、1分もすればフクフクと
浮いてまいります生地の様子がなんだかおかしい・・・

しまいには何となく気になって、無理やりひっくり返そうとするお子さん。
もうチョイ待ってみて、と言いながらも、やっぱり我慢できずにひっくり返すので
失敗。そして再チャレンジ、今度はもう少し待ってみたけども、浮き方が悪くなんだか
じわじわ火が入る感じで、思ったのと違いすぎる、シュミレーションと違いすぎる!
結局そのご家族は、それでも貴重な体験できたよ~と言ってはくださり次のお客様へ。

もうね、たった2組くらいだったけども、この時点で頭の中は「?」が飛び交う有様。
ガス火の鉄板ならいざ知らず、ホットプレートは火力が安定してて誰でもある程度
良い具合に焼けるというのに・・・
ん、その頃お向かいでコーヒーを淹れるあべくんの顔にも焦りが。「お湯が沸かない・・・」

通常ならこの辺で気づいたかもですが、目の前にずらっと並んでくださってるお客様が
おいでですのでもう、その事に気づくことはありませんでした。

と、そんなところで職人仲間登場。そして一緒にホットプレートの様子やら生地やらチェック。
すると何だか異臭が。さらにプレートが何だか熱くない?!
ふっと横を見ると、あべくんのお湯のポットも調子悪そう。そして、コードリールから煙出てる!!!

そうです、煙です!もう火災一歩直前、伝統の建築物「武家屋敷」にて開催されてるイベントな
だけに、本当に焦りました。お借りした延長コードが一部破損していたらしく、そこにもってポットや
ホットプレートで負荷をかけたもんですから発熱し煙が出てしまったようなのでした。

よってプレートの熱も安定せず、生地の仕上がりが良くなかったと言うわけで、その後職人仲間の
茶々入れなどもあって気分もほぐれ、一気に焼け具合も好転してまいります。
あのモンテサポのご家族の方、こちらをご覧でしたらば是非、次回スタジアム出展の際などには
お申し出くださいませ。お詫びさせていただきたいです。せっかくの機会だっただけに悔しくて今も。

そしてクリームチーズとあんこの評価はいかに?!

大好評だった佐藤屋のクリームチーズ桜餅@かみのやま桜フェス2015にてもう何だか、上手くいかなかったことだけで終盤まできてしまいました本日の記事。
既に大半の方が飛ばし読みになってるかとは思いますが、ここからが重要です?!

その後調子を取り戻し、どんどん焼きながら、いろいろと盛り付けながら、皆で楽しみつつ
行列も苦にならず、な理想の展開に(実施側は結局ずっと忙しかったのですが)

何より、気持ち悪い!とか言われちゃうかな、と思った焼き皮桜餅に白餡・クリームチーズ・ナッツに
ドライフルーツな組み合わせが、すんなり皆様受け入れてくださって、しかも「面白い」「美味しい」と
結構なご高評をいただけた事が最高にうれしかったのです!

もちろん、「コーヒーと合う!」が〆に来ることによって、「豆と麦と」のあべくんとのコラボの意味が
出てきますし、その言葉とかいただきますと、バッタバタしてても嬉しくて楽しくてお礼のために
手が止まるタイプ(笑)

友人・知人・いつものお客様・あべくんのお客様・何かわかんないけど面白そうな雰囲気に惹かれた人。。。
たくさん集まってくれた皆さんのおかげで、コラボした自分とあべくん、手伝ってくれた人たちも含めて
大満足の時間はあっという間に。結局11時のスタートから気づけば3時過ぎにて売り切れ。
僕らの体力も売り切れ。たくさんの皆様に本当に感謝!二年連続建物に隠れたもっとも奥の
場所なのに、あの行列はすごいことです!

今年もイベントの内容を見ることはかなわず。よって、桜フェス自体については一体どんな具合だったのか
皆目検討もつきませんと言う感じです。イベント内容についてはflore:
次のあべくんとのコラボも願ってるんだけど、何より最近は県外に行く機会が増えちゃって、打ち合わせが
できなくって実現まで時間がかかるのが悩みです。でもきっとまたやるのでお楽しみに!

今回で、桜の葉をハーブと思えば、やっぱりクリームチーズとは合う、と自信も深められたので、
次の新宿高島屋さんでの「若き匠たちの挑戦」展には、道明寺桜餅の芯に、クリームチーズと白餡を
抱き込み、そこに大徳寺納豆を忍ばせた奇作とも呼べます菓子「醍醐の桜」を堂々と持っていこうかと!

 

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山形の、横浜の、たくさんの皆様に感謝して【ワカタク@横浜高島屋】

横浜高島屋でのワカタク集合写真2月25日より3月2日までの期間、横浜高島屋さんにて開催されました
「グルメのための味百選」、その中に設けられました「若き匠たちの挑戦」のブース、通称「ワカタク」にご来店をいただきましたたくさんのお客様のおかげをもちまして、昨年の
出展に続きまして、大変にありがたいご縁を多分にいただきました事、心より感謝を
申し上げます!連日その場で作る生菓子などには、幅広い年齢層のお客様に興味を
お持ちいただけまして、新規の出展にも関わらず、固定ファンの多い催事においても、
新たに私たちの菓子をお求めいただけるお客様の多かったことは、今後に向けても大きな
励みとなってございます!

【職人が皆で作り、皆で売る。だから面白い!】

彩雲堂、山口周平さんの実演デビューにちょっかいを出す佐藤屋八代目佐藤慎太郎このワカタクのイベント、何が面白いってまずは、通常はそれぞれの店舗に分かれて
製造の実演や販売をするブースが、8店舗で1つにまとまっているところ!
今回は諸事情により、田中屋煎餅さんだけがちょっと別の島になりましたが、それでも
看板は一つにまとまり、連名で表記がされておりまして「若き匠たちの挑戦」となって
ございますし、実演ブースも共同使用となりますので、必然的に人の仕事も目に入ります。

一般的には和菓子屋さん、人の仕事を目にする機会と言うのはあまりなく、ブースの外から
見学し勉強させてもらったり、講習会などで先生役の方の仕事を見せてもらうことはあっても、
仕込からお客様にお出しするところまで、全てを人の仕事も見、自分の仕事も見られながら
すると言うことはまずもってございません。

ところがこの「ワカタク」におきましては、職人が皆一同に会しまして、一緒の場所で作り、
そこでできたものを売るわけですから、色々と面白い化学変化が起こったりいたします。

たとえば上の写真、これまで職人経験の無かった島根は松江の「彩雲堂」の山口さんの
実演デビュー(これは相当の練習を積んでこられましたし、相当の覚悟が必要だったと思います)を、
滋賀の「しろ平老舗」の岩佐さんと私がサポートさせてもらっているところ。人のお店の菓子を作るのに、他の店の人間が仕込みを手伝い、箱詰めし、あまつさえ
売るところでは、実演で不在の主人の代わりに他の店の主人が、さも自分の菓子であるかのように
真剣に語り、お客様にお伝えするなど、通常はまずありえません!

それぞれの店の菓子を、熱く語る佐藤屋八代目佐藤慎太郎@ワカタク横浜高島屋元来が語る性質の私などは、もうこの通りどんだけこの菓子が面白く凄いのかを
語り始めますと止まりません。語りつくしてお客様が手に取られた菓子の中に自らの
菓子が入っていなくて呆れられる、などと言う事も多々ございました。
それ位に、よそ様の菓子を見て勉強になり、これを知らずにただ食べてしまうのでは
もったいない、と思わせていただける事の多い、刺激の多いイベントなのでした。

【和菓子を見る目に熱いものを宿していただけたなら!?】

人だかりとなる時間帯も珍しくなかったワカタク横浜高島屋での実演ブース。佐藤屋八代目佐藤慎太郎も必死です。僕らの熱気が通じたのか、実演ブースの前には時として老若男女かまわずの人だかりを
作っていただきまして、地味な存在だったかもしれない「和菓子」と言うものを、それぞれの
想いのこもった大切な存在として認識していただける機会になったかもしれないな、と本当に
嬉しくありがたく感じた次第です。

ワカタク@横浜高島屋限定の生菓子勢ぞろいこの場だけの限定の生菓子も、それぞれが餡の種類を変えたり、名や姿に込めた意味合いを含めて
楽しんでいただけるものばかりで、お客様もそれを楽しんでいただける方が多く、恵まれていました。
普通は、一種か二種程度の実演が行われる実演ブースの中ですが、富山の引網香月堂さんの
超絶技巧による可愛らしい動物の生菓子。浜松の巌邑堂の内田さんによる長命寺桜餅に、
艶々の草餅、揚げたての揚饅頭に淡い色が特徴的な生菓子。向島の青柳正家の須永さんが
その場で蒸し上げた生地で仕上げるボリューム満点の豆大福。最年少石川の雅風堂の安田君は、
先輩方から色々と指導をされながら(これは本当に若手の特権で羨ましかったり)の、本店でも
季節限定のみたらし団子。滋賀はしろ平老舗の岩佐さんによる、そのごっつい手から生み出されるとは
思えない繊細な技巧の生菓子。松江では25日の限定のごんち餅を、職人修業を積んで今回
デビューされた山口さんは前出の通り。自前のオーブンを持ち込んで、伝統の大垣の味噌煎餅に
キャラメルペーストと岩塩で仕上げた香ばしく芳しい香りの煎餅を超越した煎餅「まつほ」を
実演していた田中屋煎餅総本家の田中さんは、自分が外に出るきっかけを作ってくれた兄貴分。
これだけの種類を次々に見られる機会はありませんので、このブースだけで2時間くらいおられた
方もいらっしゃったことにはこちらも驚かされるやら嬉しいやら!?

京都仕込の道明寺桜餅を実演する佐藤屋八代目佐藤慎太郎そんな中、私も京都で修業した際に初めに触らせてもらった菓子(と言うかこれ以外の菓子は触った
ことがなく、生地の仕込みや餡の炊き方はやったものの、殆ど菓子を作ったことなく山形に戻って
きたのですが)、道明寺の桜餅や、こちらも修業時代に八坂神社からちょっと登った蘇鉄庵にて
出会った緑色の桜「御衣黄(ぎょいこう)」にまつわるエピソードから作りました生菓子「雅の花は」を
実演させていただきました。
中には小さなお子さんもいらっしゃって、いつも通り仕切りの向こう側にちょっかいを出して興味をひき、
ついには仕切りの外に出て、好きそうな形に作った煉りきりをプレゼントしちゃったりと言うことも
ございまして、もしかするとこのイベントを一番楽しんでいたかもしれません。

【ただ食べる、だけでない食べ物への復権】

何故に楽しいか、と言うとやはり、お客様に直接僕らの想いを伝えることができるから。
昨今流行の「自分へのごほうび」としてのスイーツの存在は否定しません。
だけどもし可能なら、私は菓子でご縁をつないでもらえたら、ちょっと特別な時間を、
誰かと過ごしてもらえたら、と思うのです。

私の代になってから、ずいぶんと難しくなった、と言われることのある生菓子の銘。
これも、考えて作るまでを全てやる職人の一人として、綺麗だな美味しいな、だけで
終わってしまう菓子ではなく、そこから一歩、どなたかに話したくなるよなものをお付け
してお渡しできたら、との想いから。

故に山形の店では、菓子の銘やその意味など少し書いた紙をお付けして生菓子を
お渡ししていますが、やはりその場で直接お話いたしますと、もっとたくさんの込めた
ものをお伝えできますから楽しい。

若き匠たちの挑戦@横浜高島屋限定佐藤屋の生菓子「雅の花は」
「雅の花は」は、御衣黄という緑の桜に見とれていた自分に、その桜の主がしてくださった心遣いのエピソードから桜をテーマにした生菓子、とのお題に応えて作りました。

また、棹物の菓子が多いのも、どなたかと一緒に召し上がる、ないしはおすそ分けをしてもらい、
同じものを召し上がる時間を持っていただくことで話の種になったら、との想いから。お酒に合わせての菓子の召し上がり方をご提案するのも、お酒の席に、ちょっといつもとは
変わった話の種を持ち込んでいただき、面白がってもらえたらとの想いからなのです。

話の種になる菓子とはきっと、和菓子が発展してくる際に通ってきた道だと思うのです。
茶席において、菓子の色や姿、銘に込められた意味を含めて、なるほどと納得したり、
うわっと驚かされたり。そんな、ただ食べるものではなかったはずの和菓子。

半人前の菓子作りではあるけれども、自分なりの想いを形にしたものを、自分の想いを
お伝えしながらお渡ししていくことで、少しでもそんな和菓子の姿に近づいていけたなら、
きっと楽しかろうな、と思って商いをしております。

そして、そんなただ食べるもの、ではない和菓子への復権を、軽やかに、共に刺激し合い
ながら取り組ませてもらえるワカタクの面子、場を作り出してくれたバイヤーの畑さん、
そして何より、いつもそんな私たちを応援してくれる地元の仲間とお客さん、出先で
ご縁をいただき、そこからずっと楽しんで応援してくれる皆様に感謝して、これからも
和菓子でちょっと自由に、楽しんでいただける取り組みをしていきたいな、と思います!

【次回は新宿だ!】

カキ氷を鋭意製作中の佐藤屋八代目佐藤慎太郎さあ次回は新宿高島屋さんで4月15日から22日までの開催になりますワカタク!
今度は昨年も高評だったイートインでのカキ氷などもございますし、もっともっと忙しくなることは間違いなし!さらに新作の精度も高めなければいけません!
ご期待をいただき、それを裏切ることのなきよう、まずは日々の山形での菓子作りに
精進し、東京へまいります!

あや先生作の佐藤屋八代目佐藤慎太郎図(笑)最後に、今回からデビューしたイラスト付きポップを描いてくれたあや先生に感謝!
フラフラと自転車で街中を走り回ることでいただいたご縁が、色々に私をいつも助けて
くれています!お客様からも高評でした~
是非佐藤屋の店頭や催事の出展の際にご覧ください!
さらなるたくらみもございますのでご期待を?!

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若き匠たちの挑戦@横浜高島屋 2/25より参戦です!

若き匠たちの挑戦@横浜高島屋限定佐藤屋の生菓子「雅の花は」
期間中はそれぞれの若店主がその場で菓子を作ります!佐藤屋も生菓子実演。

忘れられていませんでしたか佐藤屋八代目ブログ?!
なんと前回更新から一月もご無沙汰をいたしましたが、普段からこまめに
チェックをしておられる方がいらっしゃるかは不明です。

【横浜高島屋「若き匠たちの挑戦」のご案内】

2月25日より3月2日まで、横浜高島屋さんの8階催事場にて開催の、
「グルメのための味百選」の中で、『若き匠たちの挑戦』と題されました
ブースに、佐藤屋も加えていただきまして参加でございます!

昨年9月に、新宿高島屋さんで初開催、その後1月に柏高島屋さんでも開催。
共に抜群のチームワークを見せ、各店の店主が、それぞれの菓子をお互いに
おススメしながらの販売、互いを刺激しあいながらの実演に、ご好評をいただきました
面子が、横浜でまた集います。

佐藤屋は八代目スタイルの菓子で勝負

佐藤屋は今回も、いつもの山形物産展などでお持ちをいたします伝統の菓子とは
ちょっと趣の異なります、「今」に取り組む八代目スタイルの菓子を持参いたします!

今回は限定品として、乃し梅チョコ「たまゆら」の進化版「光風(こうふう)」も持参!
白餡と寒天で固めた和の生チョコは、これまでも好評をいただいておりましたが、
今回は、さらに梅肉とブランデーをねりこむことでもって、なめらかな口どけと
華やかな香りを実現いたしました自信作です!

また、期間中は25日より27日の昼過ぎまで八代目自身も店頭に立ちまして、
皆様に菓子の説明をさせていただきますのはもちろんのこと、道明寺の桜餅、
上生菓子の実演をさせていただきますので、是非足をお運びくださいませ!

毎度ご案内がギリギリになって申し訳ございません。
また、毎度ご好評をいただきます「佐藤屋春の菓子祭」も26日から3月1日までの
四日間に開催でございます!是非こちらもお見逃し無く、というよりもこっちが
地元での本命でございますので!

 

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モンテディオ山形を応援したい!それも和菓子の力で!

佐藤屋は、全力でモンテディオ山形を応援しています!

これまでのサポートとこれからのサポート

いよいよ、契約更改・移籍情報なども出揃ってまいりまして、新シーズンの幕開け、
J1復帰のシーズンとなります!山形県民にとって、年末の街を熱くしてくれたに違いない
おらだの街のクラブが、日本最高峰のステージでまた闘いを始めます。

八代目は、菓子職人になるより以前より、モンテディオ山形を応援してきました。
そのほとんどの期間は、いわゆるゴール裏の住人として、声や手拍子、跳ねる姿での
現場でのサポートでした。当時はまだ少なかった、西日本での試合においては、少人数でも
熱い応援を選手に届けられれば、と奔走しておったことをご存知いただいております方も、
少なからずおられ、今もそのご縁にお世話になっております。そして無論今でも、そこでのサポートをこそ、最重要視しておりますことは間違いありません。

しかしながら現在は、従業員さんの生活を担う判断をすべき経営側の一員として、
店での仕事に多くの時間を割いておりますもので、やはりスタジアムへの参戦が、かなり
少なくなってきているのも事実。
リボンマグネット募金への協力、ポスター掲示など、スタジアム外での活動にも参加はしておりますが、
自分としては今ひとつ、やり切れていないな、と言う部分を感じてしまっていました。

実は以前、クラブ公認の菓子を作り、その売り上げをもって、クラブへの支援を行いたいと思い、
働きかけをしたこともありましたが、そこは大人の事情もありまして実現せず、今日に至って
しまっておりまして、その部分も不完全燃焼であった思いはぬぐいきれておりませんでした。

高校、大学、修業中、そしてこれまでと続けてきたのが現場のサポート、とするならば、
今できることは、自分が今いる現場をつかってのサポート、であろうと思うに、ここに来て
いたりました。つまり、プロの菓子職人としての技を使ってのサポートです。

具体的サポート案について

山形、佐藤屋のモンテディオ山形応援和菓子「頂」
そこで考えたのが上の菓子です。
銘は「頂(いただき)」、餅粉の寒天とほんのり柚子の香りの青の寒天を合わせ、クラブの色である
青白の山々を表しました姿に仕上げました。

この菓子を、1本1000円(本体)にて販売をし、その販売額の中から200円を、クラブへの寄付と
させていただこうと思っています。
これまでも、同種の試みとしては、「12(トゥウェルブ)」、と言う飲料がございました。
あちらの場合には、1本の売り上げから10円を寄付されており、昨シーズンは160万円以上の金額が
集まっておりました。

現在、購入することでクラブを支援する商品はその他にも、多数あります。
そういった商品は、ある程度の規模を持った企業さんの商品が多く、それ自体は悪いことではなく、
(そういった企業さんは、商品販売の他に、多額のスポンサー料もお支払いいただいております)
むしろ広く求めやすい商品として、クラブの名を冠したものがあることで、サポーターとしては、
生活の中で購入するものを選ぶ際の基準としてありがたいものでした。
しかしながら、中小企業の多い土地柄である山形。
その中で、モデルケースとなる、「おらだのクラブ」への支援の方法は未だ多く
提示されているとは思えないのは私だけでしょうか?

毎度とりざたされる「小規模予算」の「地方クラブ」である山形が、今後も安定して闘い、
街に住む人間に、スポーツの持つ力でもって、大きな活力を与えてくれるための戦力の
一つとして、「資金」の話をしていくことは、決していやらしいものではないと思うのです。

作れる数にも限りがあります手作りの店である佐藤屋ですので、1本からの寄付額は大きいですが、
きっと大手さんの商品とは違い、品切れも発生すると思います。
そもそも、寄付したければ直接に、クラブへ渡すと言う方もいらっしゃるでしょう。

寄付をすることだけが目的ではない、商品と言う提案の仕方

ただ、私が提案するこの、「菓子を購入して支援」と言うのは、決して資金的に支援を
することだけが目的ではないのです。

リボンマグネットに代表される、いかにもクラブの色の強いものと言うのはきっと、現時点で
クラブを好きな人にとっては、購入の対象(実際は募金なのですが)となるでしょう。
でも、クラブに現時点で興味を持っていない人にとっては、何の魅力もありません。

しかし今回の菓子は、自分で言うのはおこがましいですが、しっかり和菓子としても
当然美味しく(柚子がほんのりと香りますので、上品な味わいです)、普段はクラブに
興味を持っていない、普通の和菓子ファンの方にも召し上がっていただけるものに
仕上がっています。
パッケージにおいても、それとわかる色や文言は使っているものの、前面にクラブの
支援を押し出している訳では有りません(公認商品でないので当たり前でもあるのですが)。


この菓子を、普通に佐藤屋に来て、何の気なしに、新作だから、柚子が好きだから、
八代目の寒天ものが好きだから、でも何でも良い理由で手に取った人が、自分の選んだ菓子に
支払った金額のうちの一部が、クラブに寄付されると知ったならば、ちょっと気になるのでは
ないかと思うのです。
その上で、クラブに興味を持ち、いつかあの、非日常の刺激に満ちたスタジアムに足を
運んでくれたら、それは自分が、菓子職人としての技を使ってのサポートとなるのではないかなと。

また、普段から本当にありがたいくらいに応援をしてくれているサポーターの仲間たちが、何か
菓子を使う用があったとき、この菓子を選び、現時点でサポーターではない人にプレゼントを
してくれたり、おもてなしの際に使ってくれたならきっと、スタジアムでなくとも、クラブの話になると
思うのです。その上で相手の興味を引き、一人でも多くのサポーターが誕生したとしたらそれは、
自分の今いる現場での力を使ったサポートになると思うのです。

まとまらない熱い気持ちの文のまとめ

何だか「応援したいんだ!」の気持ちだけで、どーんと走った文になりましたが、
なんとなく気持ちがつたわりましたでしょうか?!

その昔あるスタジアムで大小さまざまの看板を見たとき、どこかのチームでは、
お金は出せないけど、と飲食やクリーニングなどで現物支給なさポートをしてるのを
見たとき、感じるものがありました。

スタジアムでサポートするのが一番です。これは譲れません。
プロ選手なら誰しも、きっと満員の観客の前でプレーするに越したことなどないでしょうから。

それでも、1シーズンごとに一喜一憂する中でも、継続的な支援というものを、それぞれの
街が考えなければならない。それはきっと、背伸びしすぎて息切れする程の入れ込みようでは
なく、それぞれの現場の力、を使ったものだと思うのです。

その思いへの回答の一つが今回の菓子です。
毎度の事ですが、賞賛も非難もあるとは思います。何本作ったのか、本当に寄付してるのか、は
信用してもらう他に証明は本当にはできません。

それでも地元の老舗として、この街にある価値を考えたとき、自分の現場の力をもって、
貢献をしようと考えたとき、この形でしか自分の想いを表すことはできないと思いました。

販売開始は1月10日。初市の会場、佐藤屋本町店にて100本限定で行います。
それ以降は、通常の仕事をしながら追加製造をしてまいります。
もちろん、佐藤屋のホームページのお問い合わせからもご注文可能です。

願わくば、それぞれのできる範囲での新しいサポートの形の生まれんことを。
おらだの街に、おらだのクラブがある幸せを、自らの現場の力でもって表現する
サポーター同志の現れんことを。
よろしくご理解と応援の程、お願いいたします!

 

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お正月の菓子「花びら餅」の由来や何か、ご存知ですか?

山形、佐藤屋の正月の菓子「菱花びら餅」
お正月の和菓子、と聞かれますと「花びら餅」との答えが返ってくる事がしばしばございます
位には、知名度の高いお菓子となりましたこの一品。

餅を円形にのしたもので味噌餡とごぼうをはさんだこの菓子、ちょっと不思議な取り合わせですが、
いったいなぜにこんな形になったのでしょうか?

菓子のおこりとしてはどうも、明治位になるまで表舞台には出てまいりません。
その後、茶道が広まっていく過程で、お正月のお家元の初釜の定番の菓子となり、
それを模したそれぞれの地方の菓子屋が販売するようになって、正月の定番菓子として広まっていった様でございます。

そもそもは、平安期の宮中にございました「お歯固めの儀」と言う風習に由来し、
白の丸餅に紅色の菱餅を置き、そこに色々の食べ物をのせて食べていたものが、
徐々に簡略化され、宮中雑煮と呼ばれた白餅と紅餅を重ねたもので食べ物を包んだ形の
ものを食べる様になっていったとのこと。
今も残る宮中の資料の中には、宮中の鏡餅は、白餅を重ねた上に紅餅を重ね、その上に
ダイダイなどを飾っておられた様で、今の花びら餅の、白餅に紅を重ねた形の源流と言えそうです。

何故に味噌餡なのか、と言う部分やゴボウの本数などは、諸説ありますので、何ともここでは
言いにくいのですが、少なくとも一般に、花びら餅の存在が登場するのは明治期の裏千家での
初釜での事であろうと思われ、それが今尚そのままの形で残っているのであれば、私が
見たことのあるそれは、白餅に紅の丸餅をのせ、細く切った蜜漬けのゴボウを二本置き、
砂糖蜜で溶いた味噌をしぼり包んだもの、でございます。
一般に出回る花びら餅は味噌餡ですが、初釜でのそれは味噌ダレとでも言うべきもので、
こぼさずに食べるためには一口でいく必要もありまして、ハレ姿で茶席に参加される方が、
お召し物を汚されるのではないか、とドキドキしたのを覚えています。

ともあれ、そうして広まった花びら餅が、日本でも奥地、東北は山形の佐藤屋まで伝わるには、
それ相当の時間もかかりまして、昭和に入ってから、茶道の先生からのご依頼で、似せて
作ったのが始まりとなっておりまして、父(七代 松兵衛)の頃には広く山形の席でも、
正月の定番菓子として「花びら餅」を作らせていただくようになりました。

ちなみに、この花びら餅は、白餅に紅のぼかしでのしたもので、味噌餡とゴボウ一本を畳んで
作る形のもの。お餅はしっかり目で、ごぼうは柔らかく煮てありますので、山形風の花びら餅として
完成してる感じのものになっております。

佐藤屋は山形産のごぼうを花びら餅用に仕込みます。
しかしながら、昨今は交通機関も発達し、京都や東京での家元の初釜にも参加された、と言う
先生が増えてきたりもありまして、実はここ数年ではございますが、私八代目が見てまいりました
京都風の花びら餅も、ご予約限定ではございますが、作るようになってございます。
ただし、こちらはゴボウの仕込み(上の写真は切ったところですが、土つきのを洗って選別からスタート)、
蜜漬けに3日、餡を煉って、生地を白と紅、別々にのして、畳むというすべての作業を一人でもって
いたしますので、数は当然作ることができません(通常タイプは皆で作るので、ちゃんと数をご用意させて
いただけますのでご安心を)ので、ご予約限定となってしまうのです。

餅粉と米粉を合わせ、蒸し、ついて作る「花びら餅」の生地山形、佐藤屋の花びら餅の製造。
餅を蒸して、手鍋で火にかけて手早く必死に煉る。冷める前に麺棒でのして、型抜き。
文字にするとこれだけなのですが、相当の腕力も必要とされまして、この作業をしてるときには
周りの職人がからかうくらいに必死になっております。実際周りの目を気にできるくらいなんですから、京都での修行中に比べたらかわいらしいものに
見えてしまう数なんですけどもね。それくらい京都は花びら餅の数が凄かった・・・

そんなこんなで歴史も伝統もあり、そして今も変わらず手間のかかる製法で作られている
花びら餅、佐藤屋では本日より販売開始です(一個300円)。
八代目の作る限定品は、「菱花びら餅」の名前でご予約を承っておりますので、ご興味が
ございます方は是非どうぞ!通常のものとは数段違う、手間かけた分だけある感じの
一品を味わっていただけますよ~ 一個700円もしてしまうけど。

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クリスマスにも和菓子、いかがですか?

佐藤屋の和菓子のクリスマスデコレーション皆さん、クリスマスケーキのご予約はお済ですか?
もうこの時期になりますと街もクリスマス一色でございますし、最近は前もって
準備をされる方が大変に増えておられますから、ほとんどの方は大丈夫でしょうね~

佐藤屋では、クリスマスケーキに代わってご提案をいたします、上の写真の和菓子のデコレーションを
はじめとして、クリスマスにも和菓子はいかがでしょう?のご提案をしております。

例えば、愛媛は怒和島のレモンとラム酒、黒糖の取り合わせの羊羹「りぶれ」

佐藤屋のレモンの羊羹「りぶれ」
定番に昇格した「りぶれ」はレモンと黒糖とラム酒の羊羹。

こちらは赤ワインやシェリー、ブランデーなどとの相性ばっちりですので、お食事の後にゆったりと
すごされる際にはぴったりの一品。その和菓子なのにちょっと違った味わいはクセになる、と
お取り寄せのご注文もかなり増えてきております一品です。

また、御馴染みとなりました乃し梅チョコ「たまゆら」は、こちらも濃いめのお酒との相性が
大変に良く、最近はバーなどでお使いいただきます機会も増えております。

銘菓「乃し梅」の新しい形「たまゆら」
銘菓「乃し梅」の新しい形、和の生チョコ「たまゆら」

また、新作としてまだまだ知名度は低いものの、日本橋三越さんでの本和菓衆(ほんわかしゅう)でも
大変に高評をいただきました、レモンとラム酒の淡雪羹「うしお」は、吟醸酒のフルーティなものや、
スパークリングワインなどとの取り合わせでお楽しみいただきますと、レモンの皮のほのかな渋みと、
豊かな香りが堪能いただけます。
山形 佐藤屋のレモンとラム酒の淡雪「うしお」なかなか、クリスマスに和菓子、と言うイメージは想像しにくいかもしれませんが、
最近は和菓子のちょっと新しい形のものが増えてきております。
ぜひ皆様も、伝統的なものから新しいものまで、ちょっとだけ和菓子に目を向けていただけましたら
幸いです。って、ここをお読みいただいております時点でもう、和菓子に興味を持っていただいて
いるのだとは思いますが。

そんな訳で佐藤屋、クリスマスも当然休まず、皆様のおいでをお待ちいたしております~
クリスマス期間の一番人気は「直火焼チーズケーキ」ですが、和菓子職人たちは虎視眈々と、
そのトップの座を奪う菓子を作りたいと精進しております~!

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【本和菓衆】老舗の跡取りが作る、ちょっと新しい和菓子の形を。

2014本和菓衆、初日を迎える日本橋三越前の9人
参加した9店。 左寄り三重「柳屋奉善」、京都「井筒八ッ橋」、岐阜「御菓子つちや」、愛知「きよめ餅総本家」、山形「乃し梅本舗 佐藤屋」、岐阜「たなか屋せんべい総本家」、島根「彩雲堂」、三重「深川屋」、北海道「五勝手屋本舗」のそれぞれの若衆。

昨年、第一回が開催され、多方面より注目をいただきました、全国の老舗和菓子店の集まる
全国銘菓名産協会を母体とします若手の取り組み「本和菓衆」。
今年は、新たに2社を加えて10月29日より11月の4日まで、昨年同様、日本橋三越様の地下銀座線口にて第二回を開催させていただきました。

第一回本和菓衆、佐藤屋の琥珀糖「十徳」
第一回本和菓衆、佐藤屋の琥珀糖「十徳」は生のイチゴやラム酒、ジンとライムを使った大人のお干菓子。

佐藤屋は、昨年の第一回におきましては、伝統の乃し梅で培った、寒天を扱う技術を用いた
新作の琥珀糖「十徳(じっとく)」をお出しいたしまして、大変に高評をいただきましたが、反響の大きさに
製造が全く間に合わず、ご迷惑をおかけした反省と、その後の一年間、色々に取り組んできたことを活かしての第二回への続けての参加となりました。

本年は、「お酒と共に楽しんでいただける和菓子」を佐藤屋は一つのテーマとし、やはりこれまで
八代に渡って高めてまいりました「寒天」の技術を活かした菓子をお届けしてこそ、佐藤屋の八代目としての
本筋であろう、と新商品一品を加えた三品をメインに、1週間ご提案をさせていただきました。

佐藤屋の新作、レモンとラム酒の淡雪羹「うしお」
佐藤屋の新作、レモンとラム酒の淡雪羹「うしお」

上の写真が新作の「うしお」
愛媛は怒和島の一軒の農家さんのレモンとの出会いが生んだ爽やかな菓子になりました。
白い部分は淡雪と申しまして、メレンゲと砂糖、寒天で作ります伝統的な寒天の菓子。

ともすれば甘くなりがちであり、少し敬遠されがちな菓子である様に思えまして、今回はラム酒と
怒和島のレモンの蜜漬を皮ごと加え、甘さと酸味、そしてあと味に残るほのかな渋みまでを含めて
楽しんでいただく菓子に仕上げました。また、より繊細な食感と、日保ちの改善のためには、洋菓子の
技術であるメレンゲの技、特にギモーヴなどに使われるメレンゲの技術を取り入れました。

酒との組み合わせで言えば、微発泡の日本酒、吟醸酒の中でもフルーティな香りのもの、白のワイン
などとマッチするのでは、とご提案をさせていただきました。

佐藤屋のレモンの羊羹「りぶれ」
定番に昇格した「りぶれ」はレモンと黒糖とラム酒の羊羹。

二点目は「りぶれ」
初夏の登場以来、大変にご高評をいただいております、レモンと黒糖とラム酒の羊羹。
昨年不思議なご縁で出会って以来、尊敬し親交を持たせていただいておりますwagashi asobiさんの
ドライフルーツの羊羹と同様のラム酒と黒糖の羊羹ですが、佐藤屋スタイルは少し水分が多い感じ。
同じ菓子を作っても、それぞれのイメージで仕上がりが違うと言う点もまた、菓子の面白さ。
こちらも怒和島のレモンを用い、レモンの錦玉の層と黒糖とラム酒の層の二層の棹菓子になっています。

酒との組み合わせでは赤ワイン、ウイスキーやブランデーなど。IPAなどのビールとの相性も良いです。
ブドウなどの果実の渋みがある酒との相性が良さそうに思っています。

銘菓「乃し梅」の新しい形「たまゆら」
銘菓「乃し梅」の新しい形、和の生チョコ「たまゆら」

三点目は「たまゆら」
佐藤屋の代表商品であります銘菓「乃し梅」を新しい使い方でご提案したい、と思い作った白餡と寒天をクーベルチョコと生クリームに合わせた羊羹とチョコの合いの子ですが、
ショコラティエの方にもご注目をいただけた本格的な生チョコに仕上がっています。
バターを使っていませんので、常温でも溶けず温度帯ごとの硬さの変化も含めて楽しんで
いただける形になっており、ビターなチョコの後味に、さっぱりとした梅の酸味が絶妙にマッチする
一品に仕上がりました。

お酒との組み合わせでは、ブランデーやウイスキーが良いと思いますが、赤ワインとも相性が良く、
日本酒党のお客様からは今回の催事後、熱燗とのマッチングも良いのではとのお言葉も。

もちろんどの品も、お茶との相性も良く、特に紅茶との相性も良いものです。
急須でお茶を、抹茶を点ててと言うのは勿論、和菓子、日本の伝統にのっとっている以上、
目指すところではありますが、現代に生きる方々に、私たちの仕事を知っていただく意味でも
こう言った新たな取り合わせの提案というものは、すそ野を広げるためにも必要ではないかと
思いまして、特に本和菓衆と言う新しい取り組みならではの事、とご提案いたしました。

期間中は、店頭に大部分の時間立ち、お客様に上の様なお勧めの召し上がり方をお伝えいたしました。
お茶に合わせるもの、との先入観のある和菓子です。驚かれる方も多数おられましたが、中でも
毎回私たちの新しい取り組みに興味を持っていただき応援してくださっている方々の、本当にたくさんの
ご来店のおかげを持ちまして、佐藤屋始まって以来の大成功をおさめさせていただきました。

会期終了後も、お取り寄せなどで沢山のご注文をいただいておりますが、何せ毎度お伝えしております
様に、手作りの品々。そして、レモンの農家さんは一軒。作れます量に限りがございますので、お届けまでに
お時間をいただいております。ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解の程を。

本和菓衆いいだしっぺ田中屋総本家の田中さんと。お客様に撮ってもらった一枚。
いいだしっぺ田中屋さんと。自由を体現する和菓子屋の一人。

9社それぞれが想う、新しい和菓子の形を、それぞれが思う場面に合わせて、それぞれの培って
きた技で表現した第二回本和菓衆。どの店も面白く、その菓子をご紹介したいのですが、私が語るのは
野暮と言う物。facebookの本和菓衆のページや、各社のページなどで調べて、取り寄せて楽しむもまた
一興と言うことで〆させていただきたいと思います。

上の写真の田中さん、松江の彩雲堂の山口さんとの酒の席に端を発し、次々と加わってくれ、
素晴らしい力を発揮していただいた仲間たちに、そしておいでをいただいた沢山のお客様と、いつも
応援してくださる皆様に心からの感謝を申し上げます!

また来年まで精進し、この場所でお披露目をする時には、いったいどんな菓子が出るのかは、正直
自分でもわかっていません。一年間の中での出会いや、刺激を受けての思いつきで生まれる菓子こそ、
山形を自ら楽しみ、人にも楽しんでもらう私の菓子作りの身上。

是非これからもまた、私たちの菓子を楽しんでいただきながら、応援をお願いいたします!
なお、お送りだと時間のかかる菓子も、山形の店においでをいただきますと案外、スムーズに
お求めいただけることがございますが、これは当然。これまでもこれからも、山形の店である事は
絶対にゆらぎません。地元での評価につなげるべくの東京武者修行ですから。

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芸術の秋「山形みちのおくビエンナーレ」にもからんでます佐藤屋。

秋、いろいろな秋がございますが、芸術の秋、でもございます!
佐藤屋八代目と芸術、スポーツタイプな男につき、縁遠く感じられるかも
しれませんが、実は芸工大の陶芸の学生さんとのコラボ展なども実施しておりまして、
案外とこれでも好きな方でございます?!

佐藤屋八代目と芸工大陶芸のコラボ展よりそしてこの秋、山形で開催されております一大芸術祭が「山形みちのおくビエンナーレ」!
http://biennale.tuad.ac.jp/

その、山形みちのおくビエンナーレの中で、中庭にございます通称【Goma小屋】での
お団子ワークショップに餡やシロップを提供させていただいております~!
http://biennale.tuad.ac.jp/wp-content/uploads/2014/09/odango_ws1.jpg

飯塚の絣屋さんの御団子に、このビエンナーレのために結成されたラボの皆さんが考案され、
村山のパン屋さんNOUKAさんの作るグラノーラをまぶして食べるちょっと面白いお団子。
そのつなぎの役を果たしますあんこやシロップを、八代目が作らせていただいております!
現在は、八時間かけて麹を発酵させて作ります「甘麹シロップ」と、胡桃とゴマのあんこ、
超限定の「山形フルーツシロップ」を御納めしております!

さらに、グラノーラ以外のふりかけも、と山形の紅花やバラを乾燥させて作った特製ふりかけも、
あるだけでおしまい、な限定にて登場しておりますよ~

本日は、山形市内中心部は全体的に歩行者天国!
佐藤屋本町店では今年街中最後の「カキ氷!」でございますが、
ぶらぶらと歩き回って「まなび館」や「文翔館」にて、ちょっと変わった新しい形の
芸術も、一緒に楽しんでいただけましたら幸いです!

追:まなび館にございます荒井良二さんのホソミチくんの展示には、実は八代目の
俳句もお選びいただき、絵を付けて展示いただいておったりいたします!

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