【乃し梅かき氷発進!】こどもの日「はたらく車大集合」にて佐藤屋特設出店やります!

乃し梅本舗 佐藤屋特製の「のし梅カキ氷」

すわ、佐藤屋さんもついに喫茶開設か、と上の写真で思われた方、早とちり残念でございました。
もろもろ難しい事がたくさんにありますようでして、佐藤屋に喫茶が誕生するのはまだまだ先に
なるのではないかな、と言う感じのこの頃。

しばらくはやっぱり、年間数日だけの限定の「カキ氷」で参りますことになるのでは・・・?!

【で、今年初のカキ氷は5/5こどもの日だ~!】

さあ、恒例となりました5月5日は子どもの日。山形市内中心街での歩行者天国「はたらく車大集合」が
本年も勿論開催されます!

と来れば勿論そうです、佐藤屋本町店前での特設出店、やります!
当然ながら、昨年秋に東京は新宿に御呼ばれしました、山形の誇り「乃し梅氷」(自称)、
はじめとして、カキ氷ではイチゴ・愛媛レモン・宇治金時をご用意して、天候関係なくお昼ごろより販売を
させていただきます予定です!

ここを逃しますと次は6月20日の「さくらんぼ祭」、8月頭の花笠祭期間となってしまいますので、
暑かろうが涼しかろうが、集え山形のカキ氷好き!そして東京からもウエルカムです!
はたらく車いっぱいだし、蔵王温泉も空いてる(しかも安全だから)から、ここはねらい目です!

乃し梅本舗佐藤屋の限定品「カキ氷」各種。代表格はやはり「のし梅氷」上の画像ではちょっとおしゃれに都会かぶれた風でおりますが、当日はいつもの、皆様おなじみの
この姿で登場をいたしますので、車を見て歩きながら、少しずつお召し上がりをいただきまして、
見てる内に溶けてきた頃合を見て、フローズンカクテルよろしく飲み干していただけましたら嬉しいです。

ちなみに、乃し梅氷の溶けかけたやつと、愛媛レモンの同様のやつに、焼酎などを注ぎますと、
大人の男もイチコロの品となりますが、くれぐれも家族サービス中のイクメン男子の皆様は、醜態を
さらさずに、大人の男のかっこよさを見せて、将来「父と飲みたい」と言われますような振る舞いを!

佐藤屋八代目「佐藤慎太郎」kidcomfortにて登山wちなみに山形県ではイグメン共和国と称して育児に積極参加する父親たちが集っておりますが、
私もその仲間に入れてもらってまして、そのきっかけがこういうカッコで登山、スキー、MTBなどを
楽しんでいたことだったりします。おかげで?息子にとって父親は現時点ではヒーローです?!

脱線しました、失礼。

【だけじゃない、佐藤屋!】

勿論、カキ氷だけで終わる佐藤屋の特設出店ではございませんよ~!

「こどもの日」でございます、端午の節句でございますので、本町店だけ限定の、
鯉のぼり型の箱に入れました「柏餅」を販売しますし、

山形 乃し梅本舗 佐藤屋の「柏餅」イベント限定となっております、毎回売り切れ御免の「いつものやつら」も登場します!

【カステラのみみ】→もはや言わずと知れた佐藤屋のイベント限定品。3パック入が100セットは
ご用意できるかと思っておりますが、とにかく早目が間違いありません!開店は10時です!
もう一度繰り返します、開店は10時!並んでいただくのはかまいませんが、イベント開始前に、早く
売ってくれ~は無しに。。。

【三寿の残り福】→こちらはコアなファンの多い和菓子の逸品でして、桃山(黄身餡)で梅・黒糖・抹茶の
三種の羊羹をそれぞれ巻いて焼き上げたもの。独特の香ばしい風味がたまりません!

【久々登場、しっとりバームクーヘン】→実は洋菓子も老舗の佐藤屋さんの、ひそかな自信作の一つがこの
バームクーヘンでして、しっとりとして美味しく、職人仲間内でも人気なのですが、何せ結婚式なんかの
限定の品。そして結婚式場でバームクーヘンの鉄板と言えば○ー○イムさん・・・
よって、まずめったに作らない品物を作るチャンスに恵まれたので、20箱位だけお持ちします!

そんなこんなで、ほんのちょっとずつの限定品と、定番の柏餅とカキ氷。
そして勿論お子様に大人気の「はたらく車」。その中でも整理券の列がすごいことになります
「高所作業車」の前にございます「佐藤屋本町店」にてお待ちしております!

hataraku-kuruma
画像をクリックすると「はたらく車」のイベント紹介ページに~

詳しいイベントの内容につきましては、上の画像をクリックしてくださいませ!

あや先生作の佐藤屋八代目佐藤慎太郎図(笑)最後になりますが、毎度開店前から沢山のお客様においでをいただきます、
佐藤屋の特設出店、開店は今回は10時から、10時からです!
皆でイベント開始のラジモンさんの放送を待ちながら気持ちよくスタートをば
いたしましょう~

丸くてあま~いお菓子を売っていますので、角をたてずに皆仲良く!
当日、必死の準備してお待ちしております~

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【上山桜フェス2015】遅くなったけど、楽しかったコラボ企画のご報告!

上山桜フェス2015.豆と麦とさんとのコラボにて奮闘する佐藤屋八代目、佐藤慎太郎大変遅くなりました、が既にご挨拶と化しておりますこのブログ。
更新する気はあっても、なかなかに忙しくしたりしてると疎かになる私を
許してくださっている読者の方がいらっしゃることだけが励みだったり。

さて本日は、去る3月8日に行われました「かみのやま桜フェス2015」のご報告をば!
思えば第一回には「山形美人塾」さんとの和装コラボで出展。昨年は「チームラム」さんとの
コラボで出展。実は皆勤賞です!
そして今年は、昨年の同じイベントにてチームラムさんの一員として、一日中ずっと前かがみで
必死にコーヒーを淹れ続けてくれた「豆と麦と」のあべくんとのコラボ!

一年前から遊ぶ計画を立てながらも、私の不義理によりないがしろにされていたというのに、
優しくいつでも待ってますと言ってくれていたナイスガイとのコラボは、やっぱり楽しかったです!
いろいろあったけども・・・

波乱の幕開けにて

終わってみれば楽しかったこのイベントでしたが、幕開けは波乱でございました。
もう山形に戻って初めて自信喪失しそうだったくらいに・・・

そもそもが今回の企画は、「ライブ感のあるコラボ」をして、皆さんに「和菓子とコーヒー」の
コラボを「一緒になって楽しんでもらおう!」みたいなとこを目指しまして立案。

結果、昨年同様、一杯ずつあべくんがコーヒーを淹れ、その待ち時間に、お茶請けの和菓子を
ご自身で作ってもらうワークショップをしよう、となりました。
もちろんコーヒーとのせっかくのコラボですから、やはりちょっとチャレンジしたものが良かろうと
思いまして、考え抜いた末?に出てまいりましたのが「桜餅焼いてみようワークショップ!」

ホットプレートを持ち込み、焼き皮の桜餅を皆さんにご自身で焼いてもらい、そこに一風変わった
トッピングで白餡・クリームチーズ・ナッツ類・ドライフルーツ各種などをお好きなスタイルで
盛り付けていただきまして完成させよう、と言う形に。

思えばこの「ホットプレート」が曲者でした。

なんだかんだでバタバタしてて、朝までかかって準備をし乗り込んだ上山。
場所の準備などはほとんどあべくんがしてくれていまして、搬入もスムーズに終わり、設置も完璧?!
楽屋スペースで和装にさっと着替えまして、いつも通りの羽織姿にニット帽に。

ホットプレートに電源入れて、コーヒー用の湯沸しポットに電源入れて。
さあ後はあったまればスタートだ、の頃には何故か会場でもっとも奥まった場所にある僕らの
ブースの前は行列が・・・

かみのやま桜フェスにて、手作り桜餅ワークショップでの佐藤屋、佐藤慎太郎
この辺であせったわけではありませんが、先頭にお並びいただいたお客様は、あまりの
待ち時間に(11時開始のイベントなのにそれより前に並んでいただいておりましたし)、一周してから
くるね、のお言葉でしたし。それでも並んでくれてた方は、モンテディオのサポーターさんでブログも読んで
くださってるなんて聞いたりで、焦ったとこもあったのかもしれません今思えば・・・

結果から言いますと「焼けませんでした桜餅!」

モンテディオサポ様ご家族にて挑戦された一番手のお客様。
ところが、通常であればお玉で生地を鉄板にのばしまして、1分もすればフクフクと
浮いてまいります生地の様子がなんだかおかしい・・・

しまいには何となく気になって、無理やりひっくり返そうとするお子さん。
もうチョイ待ってみて、と言いながらも、やっぱり我慢できずにひっくり返すので
失敗。そして再チャレンジ、今度はもう少し待ってみたけども、浮き方が悪くなんだか
じわじわ火が入る感じで、思ったのと違いすぎる、シュミレーションと違いすぎる!
結局そのご家族は、それでも貴重な体験できたよ~と言ってはくださり次のお客様へ。

もうね、たった2組くらいだったけども、この時点で頭の中は「?」が飛び交う有様。
ガス火の鉄板ならいざ知らず、ホットプレートは火力が安定してて誰でもある程度
良い具合に焼けるというのに・・・
ん、その頃お向かいでコーヒーを淹れるあべくんの顔にも焦りが。「お湯が沸かない・・・」

通常ならこの辺で気づいたかもですが、目の前にずらっと並んでくださってるお客様が
おいでですのでもう、その事に気づくことはありませんでした。

と、そんなところで職人仲間登場。そして一緒にホットプレートの様子やら生地やらチェック。
すると何だか異臭が。さらにプレートが何だか熱くない?!
ふっと横を見ると、あべくんのお湯のポットも調子悪そう。そして、コードリールから煙出てる!!!

そうです、煙です!もう火災一歩直前、伝統の建築物「武家屋敷」にて開催されてるイベントな
だけに、本当に焦りました。お借りした延長コードが一部破損していたらしく、そこにもってポットや
ホットプレートで負荷をかけたもんですから発熱し煙が出てしまったようなのでした。

よってプレートの熱も安定せず、生地の仕上がりが良くなかったと言うわけで、その後職人仲間の
茶々入れなどもあって気分もほぐれ、一気に焼け具合も好転してまいります。
あのモンテサポのご家族の方、こちらをご覧でしたらば是非、次回スタジアム出展の際などには
お申し出くださいませ。お詫びさせていただきたいです。せっかくの機会だっただけに悔しくて今も。

そしてクリームチーズとあんこの評価はいかに?!

大好評だった佐藤屋のクリームチーズ桜餅@かみのやま桜フェス2015にてもう何だか、上手くいかなかったことだけで終盤まできてしまいました本日の記事。
既に大半の方が飛ばし読みになってるかとは思いますが、ここからが重要です?!

その後調子を取り戻し、どんどん焼きながら、いろいろと盛り付けながら、皆で楽しみつつ
行列も苦にならず、な理想の展開に(実施側は結局ずっと忙しかったのですが)

何より、気持ち悪い!とか言われちゃうかな、と思った焼き皮桜餅に白餡・クリームチーズ・ナッツに
ドライフルーツな組み合わせが、すんなり皆様受け入れてくださって、しかも「面白い」「美味しい」と
結構なご高評をいただけた事が最高にうれしかったのです!

もちろん、「コーヒーと合う!」が〆に来ることによって、「豆と麦と」のあべくんとのコラボの意味が
出てきますし、その言葉とかいただきますと、バッタバタしてても嬉しくて楽しくてお礼のために
手が止まるタイプ(笑)

友人・知人・いつものお客様・あべくんのお客様・何かわかんないけど面白そうな雰囲気に惹かれた人。。。
たくさん集まってくれた皆さんのおかげで、コラボした自分とあべくん、手伝ってくれた人たちも含めて
大満足の時間はあっという間に。結局11時のスタートから気づけば3時過ぎにて売り切れ。
僕らの体力も売り切れ。たくさんの皆様に本当に感謝!二年連続建物に隠れたもっとも奥の
場所なのに、あの行列はすごいことです!

今年もイベントの内容を見ることはかなわず。よって、桜フェス自体については一体どんな具合だったのか
皆目検討もつきませんと言う感じです。イベント内容についてはflore:
次のあべくんとのコラボも願ってるんだけど、何より最近は県外に行く機会が増えちゃって、打ち合わせが
できなくって実現まで時間がかかるのが悩みです。でもきっとまたやるのでお楽しみに!

今回で、桜の葉をハーブと思えば、やっぱりクリームチーズとは合う、と自信も深められたので、
次の新宿高島屋さんでの「若き匠たちの挑戦」展には、道明寺桜餅の芯に、クリームチーズと白餡を
抱き込み、そこに大徳寺納豆を忍ばせた奇作とも呼べます菓子「醍醐の桜」を堂々と持っていこうかと!

 

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山形の、横浜の、たくさんの皆様に感謝して【ワカタク@横浜高島屋】

横浜高島屋でのワカタク集合写真2月25日より3月2日までの期間、横浜高島屋さんにて開催されました
「グルメのための味百選」、その中に設けられました「若き匠たちの挑戦」のブース、通称「ワカタク」にご来店をいただきましたたくさんのお客様のおかげをもちまして、昨年の
出展に続きまして、大変にありがたいご縁を多分にいただきました事、心より感謝を
申し上げます!連日その場で作る生菓子などには、幅広い年齢層のお客様に興味を
お持ちいただけまして、新規の出展にも関わらず、固定ファンの多い催事においても、
新たに私たちの菓子をお求めいただけるお客様の多かったことは、今後に向けても大きな
励みとなってございます!

【職人が皆で作り、皆で売る。だから面白い!】

彩雲堂、山口周平さんの実演デビューにちょっかいを出す佐藤屋八代目佐藤慎太郎このワカタクのイベント、何が面白いってまずは、通常はそれぞれの店舗に分かれて
製造の実演や販売をするブースが、8店舗で1つにまとまっているところ!
今回は諸事情により、田中屋煎餅さんだけがちょっと別の島になりましたが、それでも
看板は一つにまとまり、連名で表記がされておりまして「若き匠たちの挑戦」となって
ございますし、実演ブースも共同使用となりますので、必然的に人の仕事も目に入ります。

一般的には和菓子屋さん、人の仕事を目にする機会と言うのはあまりなく、ブースの外から
見学し勉強させてもらったり、講習会などで先生役の方の仕事を見せてもらうことはあっても、
仕込からお客様にお出しするところまで、全てを人の仕事も見、自分の仕事も見られながら
すると言うことはまずもってございません。

ところがこの「ワカタク」におきましては、職人が皆一同に会しまして、一緒の場所で作り、
そこでできたものを売るわけですから、色々と面白い化学変化が起こったりいたします。

たとえば上の写真、これまで職人経験の無かった島根は松江の「彩雲堂」の山口さんの
実演デビュー(これは相当の練習を積んでこられましたし、相当の覚悟が必要だったと思います)を、
滋賀の「しろ平老舗」の岩佐さんと私がサポートさせてもらっているところ。人のお店の菓子を作るのに、他の店の人間が仕込みを手伝い、箱詰めし、あまつさえ
売るところでは、実演で不在の主人の代わりに他の店の主人が、さも自分の菓子であるかのように
真剣に語り、お客様にお伝えするなど、通常はまずありえません!

それぞれの店の菓子を、熱く語る佐藤屋八代目佐藤慎太郎@ワカタク横浜高島屋元来が語る性質の私などは、もうこの通りどんだけこの菓子が面白く凄いのかを
語り始めますと止まりません。語りつくしてお客様が手に取られた菓子の中に自らの
菓子が入っていなくて呆れられる、などと言う事も多々ございました。
それ位に、よそ様の菓子を見て勉強になり、これを知らずにただ食べてしまうのでは
もったいない、と思わせていただける事の多い、刺激の多いイベントなのでした。

【和菓子を見る目に熱いものを宿していただけたなら!?】

人だかりとなる時間帯も珍しくなかったワカタク横浜高島屋での実演ブース。佐藤屋八代目佐藤慎太郎も必死です。僕らの熱気が通じたのか、実演ブースの前には時として老若男女かまわずの人だかりを
作っていただきまして、地味な存在だったかもしれない「和菓子」と言うものを、それぞれの
想いのこもった大切な存在として認識していただける機会になったかもしれないな、と本当に
嬉しくありがたく感じた次第です。

ワカタク@横浜高島屋限定の生菓子勢ぞろいこの場だけの限定の生菓子も、それぞれが餡の種類を変えたり、名や姿に込めた意味合いを含めて
楽しんでいただけるものばかりで、お客様もそれを楽しんでいただける方が多く、恵まれていました。
普通は、一種か二種程度の実演が行われる実演ブースの中ですが、富山の引網香月堂さんの
超絶技巧による可愛らしい動物の生菓子。浜松の巌邑堂の内田さんによる長命寺桜餅に、
艶々の草餅、揚げたての揚饅頭に淡い色が特徴的な生菓子。向島の青柳正家の須永さんが
その場で蒸し上げた生地で仕上げるボリューム満点の豆大福。最年少石川の雅風堂の安田君は、
先輩方から色々と指導をされながら(これは本当に若手の特権で羨ましかったり)の、本店でも
季節限定のみたらし団子。滋賀はしろ平老舗の岩佐さんによる、そのごっつい手から生み出されるとは
思えない繊細な技巧の生菓子。松江では25日の限定のごんち餅を、職人修業を積んで今回
デビューされた山口さんは前出の通り。自前のオーブンを持ち込んで、伝統の大垣の味噌煎餅に
キャラメルペーストと岩塩で仕上げた香ばしく芳しい香りの煎餅を超越した煎餅「まつほ」を
実演していた田中屋煎餅総本家の田中さんは、自分が外に出るきっかけを作ってくれた兄貴分。
これだけの種類を次々に見られる機会はありませんので、このブースだけで2時間くらいおられた
方もいらっしゃったことにはこちらも驚かされるやら嬉しいやら!?

京都仕込の道明寺桜餅を実演する佐藤屋八代目佐藤慎太郎そんな中、私も京都で修業した際に初めに触らせてもらった菓子(と言うかこれ以外の菓子は触った
ことがなく、生地の仕込みや餡の炊き方はやったものの、殆ど菓子を作ったことなく山形に戻って
きたのですが)、道明寺の桜餅や、こちらも修業時代に八坂神社からちょっと登った蘇鉄庵にて
出会った緑色の桜「御衣黄(ぎょいこう)」にまつわるエピソードから作りました生菓子「雅の花は」を
実演させていただきました。
中には小さなお子さんもいらっしゃって、いつも通り仕切りの向こう側にちょっかいを出して興味をひき、
ついには仕切りの外に出て、好きそうな形に作った煉りきりをプレゼントしちゃったりと言うことも
ございまして、もしかするとこのイベントを一番楽しんでいたかもしれません。

【ただ食べる、だけでない食べ物への復権】

何故に楽しいか、と言うとやはり、お客様に直接僕らの想いを伝えることができるから。
昨今流行の「自分へのごほうび」としてのスイーツの存在は否定しません。
だけどもし可能なら、私は菓子でご縁をつないでもらえたら、ちょっと特別な時間を、
誰かと過ごしてもらえたら、と思うのです。

私の代になってから、ずいぶんと難しくなった、と言われることのある生菓子の銘。
これも、考えて作るまでを全てやる職人の一人として、綺麗だな美味しいな、だけで
終わってしまう菓子ではなく、そこから一歩、どなたかに話したくなるよなものをお付け
してお渡しできたら、との想いから。

故に山形の店では、菓子の銘やその意味など少し書いた紙をお付けして生菓子を
お渡ししていますが、やはりその場で直接お話いたしますと、もっとたくさんの込めた
ものをお伝えできますから楽しい。

若き匠たちの挑戦@横浜高島屋限定佐藤屋の生菓子「雅の花は」
「雅の花は」は、御衣黄という緑の桜に見とれていた自分に、その桜の主がしてくださった心遣いのエピソードから桜をテーマにした生菓子、とのお題に応えて作りました。

また、棹物の菓子が多いのも、どなたかと一緒に召し上がる、ないしはおすそ分けをしてもらい、
同じものを召し上がる時間を持っていただくことで話の種になったら、との想いから。お酒に合わせての菓子の召し上がり方をご提案するのも、お酒の席に、ちょっといつもとは
変わった話の種を持ち込んでいただき、面白がってもらえたらとの想いからなのです。

話の種になる菓子とはきっと、和菓子が発展してくる際に通ってきた道だと思うのです。
茶席において、菓子の色や姿、銘に込められた意味を含めて、なるほどと納得したり、
うわっと驚かされたり。そんな、ただ食べるものではなかったはずの和菓子。

半人前の菓子作りではあるけれども、自分なりの想いを形にしたものを、自分の想いを
お伝えしながらお渡ししていくことで、少しでもそんな和菓子の姿に近づいていけたなら、
きっと楽しかろうな、と思って商いをしております。

そして、そんなただ食べるもの、ではない和菓子への復権を、軽やかに、共に刺激し合い
ながら取り組ませてもらえるワカタクの面子、場を作り出してくれたバイヤーの畑さん、
そして何より、いつもそんな私たちを応援してくれる地元の仲間とお客さん、出先で
ご縁をいただき、そこからずっと楽しんで応援してくれる皆様に感謝して、これからも
和菓子でちょっと自由に、楽しんでいただける取り組みをしていきたいな、と思います!

【次回は新宿だ!】

カキ氷を鋭意製作中の佐藤屋八代目佐藤慎太郎さあ次回は新宿高島屋さんで4月15日から22日までの開催になりますワカタク!
今度は昨年も高評だったイートインでのカキ氷などもございますし、もっともっと忙しくなることは間違いなし!さらに新作の精度も高めなければいけません!
ご期待をいただき、それを裏切ることのなきよう、まずは日々の山形での菓子作りに
精進し、東京へまいります!

あや先生作の佐藤屋八代目佐藤慎太郎図(笑)最後に、今回からデビューしたイラスト付きポップを描いてくれたあや先生に感謝!
フラフラと自転車で街中を走り回ることでいただいたご縁が、色々に私をいつも助けて
くれています!お客様からも高評でした~
是非佐藤屋の店頭や催事の出展の際にご覧ください!
さらなるたくらみもございますのでご期待を?!

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若き匠たちの挑戦@横浜高島屋 2/25より参戦です!

若き匠たちの挑戦@横浜高島屋限定佐藤屋の生菓子「雅の花は」
期間中はそれぞれの若店主がその場で菓子を作ります!佐藤屋も生菓子実演。

忘れられていませんでしたか佐藤屋八代目ブログ?!
なんと前回更新から一月もご無沙汰をいたしましたが、普段からこまめに
チェックをしておられる方がいらっしゃるかは不明です。

【横浜高島屋「若き匠たちの挑戦」のご案内】

2月25日より3月2日まで、横浜高島屋さんの8階催事場にて開催の、
「グルメのための味百選」の中で、『若き匠たちの挑戦』と題されました
ブースに、佐藤屋も加えていただきまして参加でございます!

昨年9月に、新宿高島屋さんで初開催、その後1月に柏高島屋さんでも開催。
共に抜群のチームワークを見せ、各店の店主が、それぞれの菓子をお互いに
おススメしながらの販売、互いを刺激しあいながらの実演に、ご好評をいただきました
面子が、横浜でまた集います。

佐藤屋は八代目スタイルの菓子で勝負

佐藤屋は今回も、いつもの山形物産展などでお持ちをいたします伝統の菓子とは
ちょっと趣の異なります、「今」に取り組む八代目スタイルの菓子を持参いたします!

今回は限定品として、乃し梅チョコ「たまゆら」の進化版「光風(こうふう)」も持参!
白餡と寒天で固めた和の生チョコは、これまでも好評をいただいておりましたが、
今回は、さらに梅肉とブランデーをねりこむことでもって、なめらかな口どけと
華やかな香りを実現いたしました自信作です!

また、期間中は25日より27日の昼過ぎまで八代目自身も店頭に立ちまして、
皆様に菓子の説明をさせていただきますのはもちろんのこと、道明寺の桜餅、
上生菓子の実演をさせていただきますので、是非足をお運びくださいませ!

毎度ご案内がギリギリになって申し訳ございません。
また、毎度ご好評をいただきます「佐藤屋春の菓子祭」も26日から3月1日までの
四日間に開催でございます!是非こちらもお見逃し無く、というよりもこっちが
地元での本命でございますので!

 

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モンテディオ山形を応援したい!それも和菓子の力で!

佐藤屋は、全力でモンテディオ山形を応援しています!

これまでのサポートとこれからのサポート

いよいよ、契約更改・移籍情報なども出揃ってまいりまして、新シーズンの幕開け、
J1復帰のシーズンとなります!山形県民にとって、年末の街を熱くしてくれたに違いない
おらだの街のクラブが、日本最高峰のステージでまた闘いを始めます。

八代目は、菓子職人になるより以前より、モンテディオ山形を応援してきました。
そのほとんどの期間は、いわゆるゴール裏の住人として、声や手拍子、跳ねる姿での
現場でのサポートでした。当時はまだ少なかった、西日本での試合においては、少人数でも
熱い応援を選手に届けられれば、と奔走しておったことをご存知いただいております方も、
少なからずおられ、今もそのご縁にお世話になっております。そして無論今でも、そこでのサポートをこそ、最重要視しておりますことは間違いありません。

しかしながら現在は、従業員さんの生活を担う判断をすべき経営側の一員として、
店での仕事に多くの時間を割いておりますもので、やはりスタジアムへの参戦が、かなり
少なくなってきているのも事実。
リボンマグネット募金への協力、ポスター掲示など、スタジアム外での活動にも参加はしておりますが、
自分としては今ひとつ、やり切れていないな、と言う部分を感じてしまっていました。

実は以前、クラブ公認の菓子を作り、その売り上げをもって、クラブへの支援を行いたいと思い、
働きかけをしたこともありましたが、そこは大人の事情もありまして実現せず、今日に至って
しまっておりまして、その部分も不完全燃焼であった思いはぬぐいきれておりませんでした。

高校、大学、修業中、そしてこれまでと続けてきたのが現場のサポート、とするならば、
今できることは、自分が今いる現場をつかってのサポート、であろうと思うに、ここに来て
いたりました。つまり、プロの菓子職人としての技を使ってのサポートです。

具体的サポート案について

山形、佐藤屋のモンテディオ山形応援和菓子「頂」
そこで考えたのが上の菓子です。
銘は「頂(いただき)」、餅粉の寒天とほんのり柚子の香りの青の寒天を合わせ、クラブの色である
青白の山々を表しました姿に仕上げました。

この菓子を、1本1000円(本体)にて販売をし、その販売額の中から200円を、クラブへの寄付と
させていただこうと思っています。
これまでも、同種の試みとしては、「12(トゥウェルブ)」、と言う飲料がございました。
あちらの場合には、1本の売り上げから10円を寄付されており、昨シーズンは160万円以上の金額が
集まっておりました。

現在、購入することでクラブを支援する商品はその他にも、多数あります。
そういった商品は、ある程度の規模を持った企業さんの商品が多く、それ自体は悪いことではなく、
(そういった企業さんは、商品販売の他に、多額のスポンサー料もお支払いいただいております)
むしろ広く求めやすい商品として、クラブの名を冠したものがあることで、サポーターとしては、
生活の中で購入するものを選ぶ際の基準としてありがたいものでした。
しかしながら、中小企業の多い土地柄である山形。
その中で、モデルケースとなる、「おらだのクラブ」への支援の方法は未だ多く
提示されているとは思えないのは私だけでしょうか?

毎度とりざたされる「小規模予算」の「地方クラブ」である山形が、今後も安定して闘い、
街に住む人間に、スポーツの持つ力でもって、大きな活力を与えてくれるための戦力の
一つとして、「資金」の話をしていくことは、決していやらしいものではないと思うのです。

作れる数にも限りがあります手作りの店である佐藤屋ですので、1本からの寄付額は大きいですが、
きっと大手さんの商品とは違い、品切れも発生すると思います。
そもそも、寄付したければ直接に、クラブへ渡すと言う方もいらっしゃるでしょう。

寄付をすることだけが目的ではない、商品と言う提案の仕方

ただ、私が提案するこの、「菓子を購入して支援」と言うのは、決して資金的に支援を
することだけが目的ではないのです。

リボンマグネットに代表される、いかにもクラブの色の強いものと言うのはきっと、現時点で
クラブを好きな人にとっては、購入の対象(実際は募金なのですが)となるでしょう。
でも、クラブに現時点で興味を持っていない人にとっては、何の魅力もありません。

しかし今回の菓子は、自分で言うのはおこがましいですが、しっかり和菓子としても
当然美味しく(柚子がほんのりと香りますので、上品な味わいです)、普段はクラブに
興味を持っていない、普通の和菓子ファンの方にも召し上がっていただけるものに
仕上がっています。
パッケージにおいても、それとわかる色や文言は使っているものの、前面にクラブの
支援を押し出している訳では有りません(公認商品でないので当たり前でもあるのですが)。


この菓子を、普通に佐藤屋に来て、何の気なしに、新作だから、柚子が好きだから、
八代目の寒天ものが好きだから、でも何でも良い理由で手に取った人が、自分の選んだ菓子に
支払った金額のうちの一部が、クラブに寄付されると知ったならば、ちょっと気になるのでは
ないかと思うのです。
その上で、クラブに興味を持ち、いつかあの、非日常の刺激に満ちたスタジアムに足を
運んでくれたら、それは自分が、菓子職人としての技を使ってのサポートとなるのではないかなと。

また、普段から本当にありがたいくらいに応援をしてくれているサポーターの仲間たちが、何か
菓子を使う用があったとき、この菓子を選び、現時点でサポーターではない人にプレゼントを
してくれたり、おもてなしの際に使ってくれたならきっと、スタジアムでなくとも、クラブの話になると
思うのです。その上で相手の興味を引き、一人でも多くのサポーターが誕生したとしたらそれは、
自分の今いる現場での力を使ったサポートになると思うのです。

まとまらない熱い気持ちの文のまとめ

何だか「応援したいんだ!」の気持ちだけで、どーんと走った文になりましたが、
なんとなく気持ちがつたわりましたでしょうか?!

その昔あるスタジアムで大小さまざまの看板を見たとき、どこかのチームでは、
お金は出せないけど、と飲食やクリーニングなどで現物支給なさポートをしてるのを
見たとき、感じるものがありました。

スタジアムでサポートするのが一番です。これは譲れません。
プロ選手なら誰しも、きっと満員の観客の前でプレーするに越したことなどないでしょうから。

それでも、1シーズンごとに一喜一憂する中でも、継続的な支援というものを、それぞれの
街が考えなければならない。それはきっと、背伸びしすぎて息切れする程の入れ込みようでは
なく、それぞれの現場の力、を使ったものだと思うのです。

その思いへの回答の一つが今回の菓子です。
毎度の事ですが、賞賛も非難もあるとは思います。何本作ったのか、本当に寄付してるのか、は
信用してもらう他に証明は本当にはできません。

それでも地元の老舗として、この街にある価値を考えたとき、自分の現場の力をもって、
貢献をしようと考えたとき、この形でしか自分の想いを表すことはできないと思いました。

販売開始は1月10日。初市の会場、佐藤屋本町店にて100本限定で行います。
それ以降は、通常の仕事をしながら追加製造をしてまいります。
もちろん、佐藤屋のホームページのお問い合わせからもご注文可能です。

願わくば、それぞれのできる範囲での新しいサポートの形の生まれんことを。
おらだの街に、おらだのクラブがある幸せを、自らの現場の力でもって表現する
サポーター同志の現れんことを。
よろしくご理解と応援の程、お願いいたします!

 

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正真正銘伝統の、山形一のイベント「初市」ご存知ですか?!

佐藤屋本町店前、初市の様子さあ、今年もやってまいりますね、初売りよりも商いにとっては大事な初市です!
山形の皆さんは当然おなじみのことかと思いますが、最近は何だか、歩行者天国も多く
なってまいりましたものですから、ありがたみがなくなってきてる、なんて方も多いかもしれません?!

伝統行事としての初市とは

しかしながらこの初市。
最上義光公の頃より起こりまして、それ以来続く、正真正銘最も古く伝統のございます山形の
イベントなのでございます。盛り上げ目的で起こした訳でない、本物の伝統行事の大きなものと
言いますのは、山形市におきましてはもう、中心街で行われるものでは唯一と言って良いかと。

そもそもが、毎年一月の十日に行われますのは、十日町の初市だからでして、商いの側面も
当然ございますが、本来はれっきとした市神様のおまつりでございます。
あまりご存知ないかもしれませんが、十日町のど真ん中には市神様の碑が立っておりまして、
しっかりとイベントの開催前に神事も行われております。

 

縁起物の由来とは(初飴、葱や蕪など)

また、縁起物として売られるものたちにもしっかり理由がございます。
白髪葱(ねぎ)には、共に白髪の生えるまでの末永い繁栄を願う意味、蕪(かぶ)におきましては、
商売の株が上がりますように、の意味を込めてございます。

また、今現在は「初飴」の名で佐藤屋でも販売をいたします紅白の切り飴ですが、こちらは元々、
ざら紙に飴を丸くいくつか盛り付けまして、紅花の筵干しの様子を表し、それを市神様に御供えしますことで、重要な交易の品でございます紅花の豊作を願ったもの。旗飴と呼ばれておりました。

その後衛生面などが問題になるようになりますと、転じて今の形の紅白の切り飴になっていくと
言うわけでございます。なお、佐藤屋では紅白の切り飴だけをお出しいたしますが、他のお店ですと
最近は、復活した旗飴もあったりいたします。
そぞろ歩きをしていただきながら、そんな品を探していただくのもまた楽しみかと。

また、臼や杵に団子木なども縁起物でございますね。
どうしても、最近の生活の中にはなくなっていくものも多くなっておりますので、そういった
縁起物を置かれるお店も少なくなってきているのが少し寂しいところでもあったりします。

で、宣伝もちゃんとします佐藤屋で、ど~ぞ~

初市になみなみならぬ決意で臨む佐藤屋八代目 佐藤慎太郎で、そんな初市でございますが、佐藤屋の今年にかける意気込みは、もうなみなみならぬものが
ございます、と宣伝もさせていただきます!
何せ年々静かになっていく初市の状況を見かねて、京都から戻ってきて数年してから立ち
始めた初市の店頭でございますが、周りからお店が無くなっていくのが寂しくてしょうがありません!

市神様のお祭りです、初売りよりも盛り上げて、一年の計をはかろうって算段の商いです。
ですのに、市の中をずっと歩いておりましても、なかなか景気の良い呼び込みの声にも出会わない・・・

ならばと自分でやってみよう、と数年。今ではとにかく若手中心に、意気に感じてくれたのか、
父母妻子も店に立ち、佐藤屋一同勢ぞろいでの元気いっぱいの呼び声でやっております佐藤屋
本町店の前での特設出店。是非皆様も、新年の景気付けにおいでくださいませ!

当日は、前出の縁起物「初飴」に、イベント限定大人気の「カステラのみみ」、和洋の焼き菓子の詰め合わせ、
初登場乃し梅チョコたまゆらのみみ、年に一度だけの安売り「上生菓子詰め合わせ」などなど、
当日、そこである分だけの限定にて、年で一番の大盤振舞をいたします!

2015年の1月10日は、暦の具合も良いもので、何と週末は土曜日開催でございます!
寒中お出かけをいただきました皆様に、決して損はさせませぬ様、気合を入れてお届け致します故、
是非のおいでをお待ちいたしております~!盛り上がりを待つでなく、自ら盛り上がろう山形(笑)
追:まだ正式決定ではございませんが、初市より販売開始にて、見事J1昇格を決めました地元の星
モンテディオ山形を応援する菓子をお披露目するつもりです!こちらもお楽しみに!

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お正月の菓子「花びら餅」の由来や何か、ご存知ですか?

山形、佐藤屋の正月の菓子「菱花びら餅」
お正月の和菓子、と聞かれますと「花びら餅」との答えが返ってくる事がしばしばございます
位には、知名度の高いお菓子となりましたこの一品。

餅を円形にのしたもので味噌餡とごぼうをはさんだこの菓子、ちょっと不思議な取り合わせですが、
いったいなぜにこんな形になったのでしょうか?

菓子のおこりとしてはどうも、明治位になるまで表舞台には出てまいりません。
その後、茶道が広まっていく過程で、お正月のお家元の初釜の定番の菓子となり、
それを模したそれぞれの地方の菓子屋が販売するようになって、正月の定番菓子として広まっていった様でございます。

そもそもは、平安期の宮中にございました「お歯固めの儀」と言う風習に由来し、
白の丸餅に紅色の菱餅を置き、そこに色々の食べ物をのせて食べていたものが、
徐々に簡略化され、宮中雑煮と呼ばれた白餅と紅餅を重ねたもので食べ物を包んだ形の
ものを食べる様になっていったとのこと。
今も残る宮中の資料の中には、宮中の鏡餅は、白餅を重ねた上に紅餅を重ね、その上に
ダイダイなどを飾っておられた様で、今の花びら餅の、白餅に紅を重ねた形の源流と言えそうです。

何故に味噌餡なのか、と言う部分やゴボウの本数などは、諸説ありますので、何ともここでは
言いにくいのですが、少なくとも一般に、花びら餅の存在が登場するのは明治期の裏千家での
初釜での事であろうと思われ、それが今尚そのままの形で残っているのであれば、私が
見たことのあるそれは、白餅に紅の丸餅をのせ、細く切った蜜漬けのゴボウを二本置き、
砂糖蜜で溶いた味噌をしぼり包んだもの、でございます。
一般に出回る花びら餅は味噌餡ですが、初釜でのそれは味噌ダレとでも言うべきもので、
こぼさずに食べるためには一口でいく必要もありまして、ハレ姿で茶席に参加される方が、
お召し物を汚されるのではないか、とドキドキしたのを覚えています。

ともあれ、そうして広まった花びら餅が、日本でも奥地、東北は山形の佐藤屋まで伝わるには、
それ相当の時間もかかりまして、昭和に入ってから、茶道の先生からのご依頼で、似せて
作ったのが始まりとなっておりまして、父(七代 松兵衛)の頃には広く山形の席でも、
正月の定番菓子として「花びら餅」を作らせていただくようになりました。

ちなみに、この花びら餅は、白餅に紅のぼかしでのしたもので、味噌餡とゴボウ一本を畳んで
作る形のもの。お餅はしっかり目で、ごぼうは柔らかく煮てありますので、山形風の花びら餅として
完成してる感じのものになっております。

佐藤屋は山形産のごぼうを花びら餅用に仕込みます。
しかしながら、昨今は交通機関も発達し、京都や東京での家元の初釜にも参加された、と言う
先生が増えてきたりもありまして、実はここ数年ではございますが、私八代目が見てまいりました
京都風の花びら餅も、ご予約限定ではございますが、作るようになってございます。
ただし、こちらはゴボウの仕込み(上の写真は切ったところですが、土つきのを洗って選別からスタート)、
蜜漬けに3日、餡を煉って、生地を白と紅、別々にのして、畳むというすべての作業を一人でもって
いたしますので、数は当然作ることができません(通常タイプは皆で作るので、ちゃんと数をご用意させて
いただけますのでご安心を)ので、ご予約限定となってしまうのです。

餅粉と米粉を合わせ、蒸し、ついて作る「花びら餅」の生地山形、佐藤屋の花びら餅の製造。
餅を蒸して、手鍋で火にかけて手早く必死に煉る。冷める前に麺棒でのして、型抜き。
文字にするとこれだけなのですが、相当の腕力も必要とされまして、この作業をしてるときには
周りの職人がからかうくらいに必死になっております。実際周りの目を気にできるくらいなんですから、京都での修行中に比べたらかわいらしいものに
見えてしまう数なんですけどもね。それくらい京都は花びら餅の数が凄かった・・・

そんなこんなで歴史も伝統もあり、そして今も変わらず手間のかかる製法で作られている
花びら餅、佐藤屋では本日より販売開始です(一個300円)。
八代目の作る限定品は、「菱花びら餅」の名前でご予約を承っておりますので、ご興味が
ございます方は是非どうぞ!通常のものとは数段違う、手間かけた分だけある感じの
一品を味わっていただけますよ~ 一個700円もしてしまうけど。

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クリスマスにも和菓子、いかがですか?

佐藤屋の和菓子のクリスマスデコレーション皆さん、クリスマスケーキのご予約はお済ですか?
もうこの時期になりますと街もクリスマス一色でございますし、最近は前もって
準備をされる方が大変に増えておられますから、ほとんどの方は大丈夫でしょうね~

佐藤屋では、クリスマスケーキに代わってご提案をいたします、上の写真の和菓子のデコレーションを
はじめとして、クリスマスにも和菓子はいかがでしょう?のご提案をしております。

例えば、愛媛は怒和島のレモンとラム酒、黒糖の取り合わせの羊羹「りぶれ」

佐藤屋のレモンの羊羹「りぶれ」
定番に昇格した「りぶれ」はレモンと黒糖とラム酒の羊羹。

こちらは赤ワインやシェリー、ブランデーなどとの相性ばっちりですので、お食事の後にゆったりと
すごされる際にはぴったりの一品。その和菓子なのにちょっと違った味わいはクセになる、と
お取り寄せのご注文もかなり増えてきております一品です。

また、御馴染みとなりました乃し梅チョコ「たまゆら」は、こちらも濃いめのお酒との相性が
大変に良く、最近はバーなどでお使いいただきます機会も増えております。

銘菓「乃し梅」の新しい形「たまゆら」
銘菓「乃し梅」の新しい形、和の生チョコ「たまゆら」

また、新作としてまだまだ知名度は低いものの、日本橋三越さんでの本和菓衆(ほんわかしゅう)でも
大変に高評をいただきました、レモンとラム酒の淡雪羹「うしお」は、吟醸酒のフルーティなものや、
スパークリングワインなどとの取り合わせでお楽しみいただきますと、レモンの皮のほのかな渋みと、
豊かな香りが堪能いただけます。
山形 佐藤屋のレモンとラム酒の淡雪「うしお」なかなか、クリスマスに和菓子、と言うイメージは想像しにくいかもしれませんが、
最近は和菓子のちょっと新しい形のものが増えてきております。
ぜひ皆様も、伝統的なものから新しいものまで、ちょっとだけ和菓子に目を向けていただけましたら
幸いです。って、ここをお読みいただいております時点でもう、和菓子に興味を持っていただいて
いるのだとは思いますが。

そんな訳で佐藤屋、クリスマスも当然休まず、皆様のおいでをお待ちいたしております~
クリスマス期間の一番人気は「直火焼チーズケーキ」ですが、和菓子職人たちは虎視眈々と、
そのトップの座を奪う菓子を作りたいと精進しております~!

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天皇杯決勝に悔しさ色々。

佐藤屋、新年の菓子お煎餅。未年12月13日はお正月の事始め、と申しましてこの日よりお正月に向けての色々が始まる日で
ございました。八代目はいつも、八月の一日の「八朔」とこの事始めは必ず京都の修業先へ
御挨拶に伺っております。修業を終えてからずっと、そうずっとです。。。

よって、今年なんと、クラブ史上初のタイトルをかけた天皇杯決勝を断念した訳です。
もうね、修業先でもよくこっちに来たな、と言われる位ですよ。
帰りの電車で出会うサポーターの皆様にお会いし、お声をかけてもらえばもらう程、
口惜しさもつのってしまったりいたしました。
まあそれはそれとして個人の事情、まずは決勝まで行った我らがクラブの素晴らしさを誇りましょう!
そして来季はガンバにリーグ戦で雪辱も可能なリーグに属せることを幸せに思って、
来季を楽しみに迎えましょうぞ!

さて、お仕事の方ではしっかりと、お正月の準備を始めさせていただきます。
写真の干支など新年を祝う柄の御煎餅や、棹菓子などもデザインから製造から、勿論
パッケージの絵とか写真とかも自分とこでやる佐藤屋。

ここから過密日程が続きますが、あの連戦で夢を見せてくれたモンテディオの選手の全力の
姿を見た後で、泣き言は言っていられないな、と思いますので。。。

 

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勝負の時来る。悲願のJ1復帰。我らの誇りを歴史に刻めモンテディオ!

勝利を願う山形サポ。いよいよ本日、悲願のJ1復帰へ!
モンテディオ山形がジェフユナイテッド千葉と対戦をいたしますプレーオフ決勝!
J2降格してから、決して順風満帆にあらず、そして今季も悩みながら闘ってきた
チームが、天皇杯決勝もあるものの、今季の最大の決選に臨みます!

佐藤屋は、八代目が仕事につき参戦叶いませんが、
参戦する仲間もおり、昨日の朝礼では社長から、その時間は全員が念を
込めて応援する様に、との話もある位に熱く応援しております!

今はまだ正会員の一社に過ぎませんが、いつかは、の想いを持ちながらの
菓子作りと商いをいたしまして、学生時代からお世話になり、今もご愛顧をいただきます
サポーターの同志の皆様のご恩に報いたいと思っています!
勿論昇格したら記念の菓子も作りたい。。。

さあ行こう山形!勝利を掴め!
我らの 誇りを 歴史に刻め!

※ここをご覧の、現在そんなにモンテディオに興味が無い、と言う山形の皆様。
本日はNHKさんで地上波放送もございます。
是非我が故郷の名が響き渡るスタジアムをご覧いただきます様おすすめいたします!
そして来季、是非スタジアムへ。テレビからでは決して伝わらない熱いものがそこには
必ず存在します。

 

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