新年から一気に全開走行、雪の山形に佐藤屋八代目が走ります~!

佐藤屋のお正月の限定品「菱花びら餅」新年あけましておめでとうございます!
旧年中に皆様よりいただいた、沢山のありがたいご縁のおかげをもちまして、
年末までバッタバタと走っておりましたが、元旦のお休みを挟みまして、本日の仕事始めからも
もう一気にダッシュをいたしております!

写真は御馴染みの方にはおなじみの花びら餅。茶道をされる方が近くにいらっしゃったりいたしますと、
特に馴染みの深くなります、宮中の鏡餅に由来いたしますお菓子です。
実際に民間に広まるのは、裏千家さんが、明治天皇からこの菓子を使う事を許されてから、との事。

しかしながら、鏡餅に色々くるんで配った宮中雑煮が由来だ、と言われてましても、お雑煮が味噌に
丸餅からはかけ離れた土地に生まれ育った八代目には、未だにしっくりとはこない菓子でもあります(笑)
とは言え、自分なりに美味しい、を追求いたしますのが仕事の私でございますので、写真の花びら餅に
つきましては、自分が帰ってくるまでに、既に佐藤屋にあった「花びら餅」との区別の為に、より古い方の
名称でございます「菱葩餅(ひしはなびらもち)」と名付け、限定品としてお出ししております。

紅、白と別々にのした餅に、白みそをほのかに香らせた餡、山形産のゴボウを3日かけて蜜漬したものを
細く切って二本。全ての作業を一人で行い、お正月の特別の品に本気で取り組むことで、新年の
自分の菓子作りへの本気、を高めて行っている感じなのですが、なんとも手間をかけすぎまして、
たいへん高価になってしまいますのが玉に傷ではあります。

ただ、自分のこれからやるべき事の一つもここの「値段」というところにあるのかな、とも。
何せ私たち菓子職人と言うものは、素材を手に入れ「仕事」をいたしまして、自分なりの美味しい、綺麗と思う形にしてお届けいたしますのが職業。

その「仕事」と言う部分をどれだけ評価していただけるのか。つまり、どれだけその部分に
かかった時間や、悩ませた頭、込めた想い、なんかを伝わる様にお届けできるか、が
勝負になってくるんだと思うのです。

「高い」と簡単に片づけられたらそこまでですが、大量生産の体制を整えて、郊外に
出て行かなければ立ち行かなくなる商売ばかりで良いとは思いません。
「満点」のものをお届けしたいと思えば、細かな部分も全て調整ができる人の手は、
まだまだ機械には負けないと思うのです。

機械が悪いとは思いません。手では実現できないコストダウンを実現し、誰もが手に入れやすい
価格での提供を可能にするのは機械化だけが無し得ることでございますから。
今、コンビニや大手のお店などで簡単に、そして十分に満足できる味のものがすぐに
手に入る様になったのは、機械化できる菓子を実現した多くの人の努力の結果ですし。

ただ、それだけになってしまったらちょっと、菓子が楽しくなくなるんじゃないのかな、と思うのです。誰かに、何かの時に、ここぞって時に特別のものを届けたいと思った時に、ちゃんと
応えられる店ってのがあるからこそ、手軽なもの、の存在もあるんだと思うんです。

佐藤屋は、誰かのいつかの特別の時、に一番の仕事をお届けできる店にしていきたい。
そのために、普段からたゆまず一番の仕事をし続けようと思います。
それ故、かかった手間の分はどうしたってお値段に反映されて参ります。

今年も、ちゃんと作る。そしてちゃんと伝える、を目標にして、年初から全開で走ろうと思っております!
片田舎の老舗かもしれないけども、その街で育った人の「一番」でいられる様な店を目指して、
毎度明るいワーカホリックな八代目とその仲間達に、変わらぬ応援とご指導を、何卒よろしくお願いします!

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